シンポジウム 
都立の大学はどこへ向かうのか

―東京都の大学改革「新構想」を検討する―

 東京都が8月1日に発表した「都立の新しい大学の構想について」は、現在ある都立4大学を統合するとともに、学部構成について、都市教養学部・都市環境学部・システムデザイン学部・保健科学部という、これまでの都立大学など4大学の学部構成とは全く異なった新しい構成が示されました。これまで各学部の中に設けられていた学科・専攻などの単位は、組織の細分化・硬直化を招くとの理由から、すべてコースに変更し、大括りにするとされています。教育課程については、「単位バンク」制の創設や、外国語も含め一切の必修科目をおかない、履修年次を設けないなど、新しい原理が示されています。

 これらはまさに、「これまでにない大学」をめざす構想内容となっています。しかし、こうした斬新な改革は、都立の大学をどこに向かわせようとしているのでしょうか。これらの改革で、大学のこれまでの教育と研究は、果たしてどう変わるのでしょうか。また、それは、今日、社会から求められている大学改革にどう応えるものになるのでしょうか。

 このシンポジウムでは、大学問題を専門に研究し、また取材・調査されている方々をお招きし、学内の教員とともに、大学論・大学教育論という観点から、東京都の提起している「新構想」を、ともに検討したいと思います。

      日時:11月25日(火)午後6時−9時

      場所:東京都立大学91年館

      出席者:

     寺崎 昌男 (日本教育学会会長・東大名誉教授)

     天野 郁夫 (国立学校財務センター教授・
            東大名誉教授)

     山本 真司  (河合塾教育情報部)

     南雲 智  (都立大学人文学部教授)

          ほか

   主催:4大学教員懇談会