2416号
  

 2007年度予算要求にみなさんの声を
法人当局と首都大学支援部に要求を提出します。

 組合は、8月初旬に、「2007年度予算・人員に関する要求」を法人当局と首都大学支援部に対して行います。昨年は、別掲の要求書を提出し、「南大沢・日野両キャンパス間のシャトルバス運行」を実現しました。
 来年度に向けては、教員組織変更に伴う研究室・実験室移動後の整備、6月27日の団体交渉で、当局より回答のあった固有職員制度の見直しに伴う賃金・労働条件の改善、観光ツーリズムの新設と高等専門学校法人化に伴う施設と運営経費の確保、老朽化した施設の改修工事を運営費交付金とは別枠で確保することなど、重点的に要求することが必要です。
 「2007年度予算・人員に関する要求」について、ご意見のある方は、7月26日までに、組合事務室に意見をお寄せください。

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2005組発第2号
2005年8月2日
公立大学法人首都大学東京
理事長 橋 宏 殿
                        
東京都立大学・短期大学教職員組合
                         中央執行委員長  渡辺 恒雄

      2006年度公立大学法人首都大学東京の予算・人員に関する要求について

 本年4月1日から公立大学法人首都大学東京が発足しました。
 この法人のもとに、新大学の首都大学東京と既存の東京都立大学、科学技術大学、保健科学大学、短期大学が併存し、来年度からは首都大学東京大学院の再編と産業技術大学院大学の設置が予定されています。
 これらの大学における教育・研究を維持し、発展させるためには、教育関係費はもちろんのこと、1998年度から毎年10%程度削減され、現在は1997年度の40%台にまで減少している基本研究費の増額などを含めて、財政的保障が不可欠です。
 また、教育研究を担う教職員数の確保と教育研究環境の改善も不可欠です。
 よって、教職員組合は貴職に対して、来年度予算・人員について、下記事項の実現を強く要求するとともに、個別事項についての細目協議を十分行うことを要求します。
                          記
 T.予算について
 1.運営費交付金について
 学生増、産業技術大学院大学新設に見合う運営費交付金の増額を東京都に要求すること。
 2.人件費について
 (1)教員について
 @ 現在の全教員の定期昇給分を含む給与額を確保すること。
 A 非常勤講師の賃金(交通費、集中授業のために遠方から来る非常勤講師の宿泊費も含む)を十分に確保すること。
 B 特任教授の賃金を確保すること。
 (2)事務職員について
 @ 現在の固有職員、派遣職員全員の賃金を確保すること。
 A 組織変更・事務処理方法変更に伴う事務作業の増加に見合う期間的な追加職員を確保すること。また事務作業増加に対する残業手当を確保すること。
 B 固有職員について、期限の定めのない雇用に改め、賃金を引き上げること。
 3.教育研究経費について
 (1)研究費総額における基本研究費の割合を増やし、額を増額すること。
 (2)傾斜的研究費は、ごく一部の重点分野に限定してそれに見合うだけの額に抑え、その他は極力、基本研究費に回すこと。また、応募資格について抜本的に見直すこと。
 (3)図書費、特に雑誌費については、現在の水準を下回らないように共通経費として、基本研究費とは別途確保すること。
 (4)「新分野創設」などの戦略的経費は、今年度運営交付金水準額とは別途確保すること。特に来年度開設予定のインダストリアルアートおよび産業技術大学院大学の施設・設備経費は確実に別途確保すること。
 (5)実験実習等の教育経費について、学生数が増えた南大沢キャンパスにおいては学生数の増加に応じた額を、また、日野キャンパス、荒川キャンパスにおいては、現科学技術大学、現保健科学大学の学生数ならびにそれぞれのキャンパスにいる首都大学東京大学院学生数を考慮した額を確保すること。
 (6)減価償却を正確に見積もり、現有の教育設備・備品と同等以上の水準が確保されるよう、修繕・更新のための費用を十分確保すること。
 (7)TA、RAの経費を十分に確保すること。
 (8) 障害保険、損害保険等の各種保険に加入するための経費を別途確保すること。
 (9)学費の値上げを行わないこと。
 (10)短期大学の学生は今年度で修業年限が終了するが、学生の在学期間中は来年度以降もその教育を完全に保障する経費を確保すること。
 4.旅費について
 異なるキャンパスでの授業及び会議のための出張費を十分確保すること。
 5.教員組織変更に伴う費用について
 (1)南大沢、日野、荒川、昭島、晴海キャンパス間の教員研究室・実験室移動に伴う移転費用には、単なる移動費用のみならず、各キャンパスにいる学生及び大学院生の研究活動に支障のないよう、実験機器については仮移設場所の確保ならびに機器の調節経費も含め、全額確保すること。
 (2)他キャンパスから授業に来校した教員の居室を確保すること。
 6.施設整備費について
 (1)マルチキャンパスに対応したネットワーク回線の増強費用を確保すること。
 (2)事務処理合理化のための電算システム導入経費を確保すること。
 (3)昼食時の食堂混雑の緩和のため、増築など必要な措置をとること。
 (4)アスベスト対策を行うこと。
 (5)南大沢、日野、荒川キャンパスについて、中長期的な大規模改修を行うこと。この経費は、通常の法人予算とは別枠で措置するよう東京都に要求すること。
 7.その他:
 (1)教員・学生が南大沢−日野キャンパス間を移動するためのバス運行経費を確保すること。
 (2)生協施設等への援助を施策化し、賃借料等を値上げしないこと。
 U.人員について
 1.人員削減を行わないこと
 2.必要で十分な都派遣職員を確保すること。
 3.任期の定めのある固有職員を期限の定めのない雇用に改めること。
 4.新旧両大学の教育を保障する必要で十分な非常勤講師を確保すること。

(同内容の要求書を前文を変えて総務局首都大学支援部長にも提出)